国交省が指針を示した 「工事監理ガイドライン」 の講習会に三重県総合文化センターへ。
文化の殿堂なのに、いかにも「公共建築チック」な建物にガッカリ..
さらに・・・目的の会議室がどこのあるのかさっぱり分からない酷い建物でした。
役人どもの基本構想が悪いのか、はたまた設計が悪いのか・・・・
さて、 「工事監理ガイドライン」 の講習会に先駆けて、新しく定められた 「建築士事務所が請求出来る業務報酬基準」 の解説がなされました。
従来の基準でも、住宅レベルでは現実離れしすぎていてこれを活用している設計事務所は聞いたことがありませんが、今度の基準はその馬鹿さ加減がグレードアップしております。
設計監理に掛かる時間数に人件費を掛け、さらに経費として係数の2.0を掛け合わせた金額+特別経費と技術料を加えた数字が請求することが可能な設計監理料となります。
これが如何に現実離れしているかというと、この国交省の定めた業務報酬基準によれば150㎡(約45坪)の戸建住宅の設計・監理料は1,000万円を超えてしまいます。
以下内訳。
150㎡の住宅の設計監理に掛かる時間の合計は1,054時間(約130日)とされています。
で、これにうちの事務所の技術者レベルに応じた報酬額を掛けます。
一級建築士取得後13年~18年、または二級建築士取得後18年~23年の場合、「B」ランクとして基準ランク(Eランク)の1.76倍の報酬額とされます。
基準ランク(Eランク)の報酬額は、国交省の若手技師の給料日額24,200円をベースとしますので、私の事務所に応じた日当は42,592円となります。
それに経費を掛けるのですが、よくわからない技術料や特別経費を貰わなかったとしても
130日×42,000円×2.0=¥10,920,000-
ふつーの住宅の設計で、こんなに貰えりゃ街の設計士はブルジョワだがね(´・ω・`)
講師の先生も
「いっぺん計算してみてください。驚くような金額になりますε-( ̄ヘ ̄)┌ 」
… って呆れながらおっしゃってました。。
10年前に国の基準で計算したときは確か600万くらいでその時も「こんな指針使えるか!」って思ったけど、更にグレードアップしてるのは公務員の給料が上がってるからですな。。
あんときは確か基準となる若手公務員の日当が16,000円でしたわ。
さすがに民間工事でこんなに貰うのは難しいと思いますが、せめて公共工事ではこの指針どおりの報酬額を払ってやってくださいませ。
(公共工事をやってないウチは関係ないですけど・・)
・・・で、本題の 「工事監理ガイドライン」 の講習会の感想についてはのちほど。