先生の記憶


写真家の村井修先生がお亡くなりになりました。

つい先日まで、半田赤レンガで先生の写真展が開催されてまして、お元気でおられる様子を喜んでいたばかりでしたので突然に訃報に驚いております。

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私が20歳の頃。大阪の設計事務所に入って1週間という日に、村井先生の撮影のお手伝いをさせていただきました。

建築写真の大家のお手伝いということで、前日から緊張のあまりドキマギしながら過ごしていたのですが、本当に上品で優しいお方でした。入社1週間ということ、同じ愛知県出身ということで特に優しくしてくださったのかもしれません。

しかし写真撮影に対する要求は厳しくて、「あの看板が邪魔だから取ってくれないかな」とか無茶振りされることもありました。先生一流の冗談だったかもしれませんが当時の私は結構真に受けてました。

新地のテナントビル撮影の合間、太陽待ちの時間に、先生が道端に屈んで小さなカメラで何かを写しているの姿を見かけました。

被写体となるようなものは見当たらず、つい「何をしてらっしゃるのですか?」と尋ねたところ「僕は石が好きで、撮影するのがライフワークなんですよ」と。

先生が撮影されてたのは、本当に何の変哲もない石なのですが、先生の目を通した石は、私が見たものとは違った姿で映っていたのでしょうね。(撮影後に知りましたが「石の記憶」という写真集を出版されてます。)

村井先生のご冥福をお祈りします。




by dikta | 2016-10-27 08:04 | ..雑感戯言 | Comments(0)


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