屈辱の資格


「俺は建築士のような屈辱的な資格は取得しない」
と宣言していた設計事務所の社長が居ました。

とても優秀な方でしたので、
受験さえすれば簡単に受かったものと思われます。

私がその話を聞いたのは学生時代のこと。

社長曰く

「医者が手術をするのに、申請して許可を貰うか?
弁護士が裁判で弁護活動を行うのにイチイチ申請するか?
建築士だけだぞ。仕事をするのに行政に許可貰わなければ出来ないのは。」

一理あるとは思ったものの、当時は申請作業にそれほどの負担は感じず、
特に住宅などは、文字通り役所が書類を「確認」した程度の
実に手軽な申請でありました。

それから25年が経過した現在、
大手HMと役人の天下り機関の為だけに
法整備が行われているような印象を受けています。

そして、法改正や運用の見直しのたびに
建築士の裁量がどんどん狭めれられています。

今回の省エネ法改正もまたしかり。

このような動きがある度に
あのときの社長の言葉を思い出してしまいます。


<2014.01.20 はらだひさし>
by dikta | 2014-01-20 14:29 | ..雑感戯言 | Comments(0)


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